前回は、生成AIにあなたの意図を正確に伝えるためのプロンプトのテクニックをたくさん学びましたね。役割を与えたり、制約を設けたり、具体例を示したり、様々なテクニックがあることを知っていただけたかと思います。
本日は、今まで学んだことを活かし、ビジネスシーンでとても効果的なコミュニケーションツールである「メルマガ」の作成に挑戦してみましょう!
「メルマガって何から書けばいいの?」
「読者に読んでもらえるか不安…」
という方もご安心ください。生成AIが強力なパートナーになってくれますよ。
はじめに:なぜメルマガ作成に生成AIが役立つの?
メルマガ(メールマガジン)は、お客様や読者と定期的にコミュニケーションを取り、商品やサービス、情報を届けたり、関係を深めたりするための大切なツールです。しかし、毎回新しいネタを探し、読者の心を掴む件名や本文を考え、購読解除されないように工夫するのは、時間も労力もかかりますよね。
ここで生成AIが大活躍します!
- ネタ探しに困った時
読者が興味を持つような、メルマガのテーマやコンテンツのアイデアを提案してくれます。 - 件名に悩む時
開封率を上げるような、魅力的な件名やキャッチコピーをたくさん提案してくれます。 - 文章を書くのが苦手な時
読者層に合わせたトーンで、本文の下書き作成や、商品の紹介文などを自動で書いてくれます。 - CTA(行動喚起)の工夫
「クリックしてほしい」「申し込んでほしい」といった行動を促す効果的なフレーズを提案してくれます。
これらの作業を生成AIがサポートすることで、メルマガ作成にかかる時間を大幅に減らし、より効果的なメルマガをつくることが期待できます!

実務にすぐ活かせる内容なので、ぜひ最後まで読み進めてくださいね!
メルマガ作成の基本をおさえよう
読者に「読みたい!」と思ってもらい、行動につなげるためには、メルマガの目的と構成を明確にすることが大切です。まずは、メルマガの基本的な要素を確認しましょう。
メルマガの目的を明確にする
- 新商品やサービスの購入を促すため
- イベントへの参加を促すため
- ブログやウェブサイトへの訪問を増やすため
- 役立つ情報を提供し、読者との信頼関係を築くため
- ブランドや企業の認知度を高めるため
メルマガの一般的な構成要素


生成AIに依頼する際は、「どんな読者に」「何を伝えたいか」「どんな行動をしてほしいか」というあなたの「メルマガ像」を明確に伝えることが、良い結果を得るための第一歩です。



それでは一緒にメルマガを作成してみましょう!
【実践】メルマガ作成にチャレンジ!


今回は上記の例題に取り組んでいきたいと思います!
- どんな内容のメルマガにするか
- 件名を作る
- 構成案を作る
- 本文を書く
- 最終調整
という流れで進めていきます。
実は、現在の生成AIは、「どんな読者に」「何を伝えたいか」「最終的にどう行動してほしいか」といった目的とターゲットを明確に伝えれば、メルマガ全体のアイデア出しから件名、本文のたたき台までを一度に、非常に高い精度で作成することも可能です。
しかし、この講座では、各要素がプロンプトによってどう変わるかを知り、細かく調整する力を身につけるため、段階的に進めていきます。慣れてきたら、ぜひ一括での生成にも挑戦してみてくださいね!
どんな内容のメルマガにするか
まず、メルマガで読者に何を伝えると良いのか、具体的なコンテンツのアイデアを生成AIに提案してもらいます。
プロンプト例
あなたは在宅ワーカー向けの製品を開発する会社のマーケティング担当者です。
新商品「デイトライト(スマート調光・調色LEDデスクライト)」の紹介メルマガで伝えるべき、コンテンツのアイデアを3つ提案してください。
#デイトライトの主な特徴
- 目の疲れを軽減し、集中力を高める調光・調色機能
- スマホアプリ連携で自動調整やタイマー設定が可能
- 省スペースでスタイリッシュなデザイン
#読者層
- 在宅ワーカー
- オンライン学習者、目の疲れを感じている人
#目的
- 新商品に興味を持ってもらう、購入してもらう
読者が「在宅ワークの悩みが解決しそう」「使ってみたい」と感じるような内容でお願いします。
出力結果





メルマガで伝えるべき具体的な内容のアイデアが、分かりやすく提案されましたね。
今回は1番目のアイデアを活用して進めていきたいと思います✨
チャット活用のポイント
同じチャットで会話を続けると、生成AIは前に話した内容を覚えてくれるので、「これは前の話の続きだよ」と毎回説明しなくて済みます。
また、あなたの質問やお願いに対する理解度も上がるので、あなたが本当に欲しい答えをぴったりの形で教えてくれるようになるのです。
今回のメルマガ作成に関しては、すべて同じチャットで続けてみてくださいね。
件名を作る
次に、生成AIが提案してくれたコンテンツアイデアを踏まえ、読者が思わず開封したくなるような魅力的な件名を考えます。件名の文字数やトーンなどの制約条件、強調したい点、そしてメルマガのコンテンツ内容を生成AIに伝えて依頼します。
プロンプト例
アイデア1【在宅ワーカー必見】午後の眠気、目の疲れ…もう悩まない!集中力爆上げデスクライト「デイトライト」で進めていきます。
次に、メルマガの件名アイデアを10個提案し、簡潔な説明文を添えてください。
#制約条件
・件名は、句読点含めて15文字から20文字の範囲
・ポジティブなトーンで
・絵文字は不要です
読者が「在宅ワークが快適になりそう」「集中力が高まりそう」と感じ、開封率を上げるような、興味を引く件名でお願いします。
出力結果





いかがでしょうか?新商品の魅力と在宅ワークの課題解決のポイントが伝わり、行動を促すような件名が提案されましたね。
今回は、1番目の件名アイディアを活用していきたいと思います!
構成案を作る
メルマガのアイデアや件名が固まったら、次に読者に情報が伝わりやすく、行動を促すための「構成案(骨子)」を生成AIに作ってもらいましょう。読者が読み進めやすい流れを論理的に組み立ててくれます。
メルマガで達成したい目標や、含めたい構成要素、各項目の詳細度、そして読者の感情の動きも考慮するよう生成AIに伝えて依頼します。
プロンプト例
件名は、1番目の「集中力UP!快適ライトで効率爆上げ」にします。
続いて、新商品「デイトライト(スマート調光・調色LEDデスクライト)」の紹介メルマガの構成案を作成してください。
以下の項目を含め、各項目に簡単な説明文(30字程度)もつけてください。
- 件名
- 挨拶
- 導入
- メインコンテンツ
- CTA(行動喚起:商品ページへ)
- フッター
メインコンテンツは、メルマガを読み進める読者が、共感→興味→納得→行動という感情の動きをするよう、工夫してください。
出力結果


読者の感情や行動を意識した、効果的な新商品紹介メルマガの全体像が組み立てられましたね。
ここで一度立ち止まって、生成AIが作ってくれた構成案を見直しましょう!
AIが作ってくれた構成案は、素晴らしい「設計図」ですが、この段階であなたが本当に伝えたいこととズレがないか、見直すのがとても大切です。 具体的に、不要な項目を削る、順番を変える、追加したい項目はないか、などをチェックしてくださいね。



文章を書き始めてから構成を変えるのは大変なので、設計図の段階で直す方が、後でやり直しが少なく効率的です!
今回はこのまま進めていきたいと思います!
本文を書く
メルマガの構成案(骨子)が完成したら、次はいよいよ具体的な文章を作成していきます。各項目について、生成AIに文章のたたき台を作ってもらいましょう。
プロンプト例
それではこの構成案と各項目の説明文、お客様の声を元に、メルマガの本文全体を作成してください。
#お客様の声
「今まで夕方になると集中力が途切れていましたが、デイトライトを使ってからは、集中力が持続するようになりました! 目の疲れも軽減されて、本当に助かっています。」
「快適な光のおかげで、仕事の効率が上がりました! 在宅ワークが、もっと楽しくなりました。」
#制約条件
・メルマガ全体の文字数は400〜500文字の範囲
・専門用語は使わず、わかりやすい言葉で
出力結果
メルマガ本文:集中力UP!快適ライトで効率爆上げ
〇〇様、いつもお世話になっております。(会社名)の△△です。
在宅ワーク、集中できていますか? 多くの人が抱える悩み…それは、午後の眠気や夕方の目の疲れなんです!
「家だと、どうしても集中できない…」
「夕方になると、目がしょぼしょぼする…」
そんな経験、ありませんか? 実は、それ「光」のせいかも!?
集中力と光には深い関係があるんです。時間帯や作業内容に合わない光は、集中力を低下させ、目の疲れの原因にも…。
解決策は、新登場のスマートデスクライト「デイトライト」!
「デイトライト」は、調光・調色機能を搭載。時間帯や作業内容に合わせて、最適な光を調整できます。
- 午前中は集中しやすいクールな光
- 午後は徐々に落ち着きながら集中力を維持できる中性的な光
ボタン一つで切り替え可能。スマホアプリ連携で、自動調整もできます!
実際に「デイトライト」を使ってみた方の声をご紹介!
「今まで夕方になると集中力が途切れていましたが、デイトライトを使ってからは、集中力が持続するようになりました! 目の疲れも軽減されて、本当に助かっています。」
「快適な光のおかげで、仕事の効率が上がりました! 在宅ワークが、もっと楽しくなりました。」
今すぐ「デイトライト」で、快適な在宅ワークを実現しませんか?
詳細はこちらから!
[商品ページへのリンク]
©︎〇〇(会社名)
配信停止はこちら
お問い合わせはこちら
いかがでしょうか?件名からフッターまで、メルマガ全体の文章が一気に作成されましたね!
最終調整
生成AIが作成してくれたメルマガは、すでに完成度の高いものですが、最後にいくつか確認することで、さらに読者の心に響くメルマガにすることができます。
以下のポイントで、メルマガをさらに磨き上げましょう
全体を通して読んでみる
まずは、実際に声に出して読んでみるのがおすすめ。そうすることで、文章のリズムや読みやすさ、不自然な箇所がないかを確認できます。もし、読んでいて「ん?」となる部分があれば、それは改善のチャンスです。
ターゲット読者になりきって読んでみる
あなたのメルマガのターゲット読者(今回の場合は在宅ワーカーやオンライン学習者、目の疲れがある人)がどんな気持ちでメルマガを読んでいるか想像してみましょう。
- 彼らが抱えている悩みは、メルマガで触れられているか?
- 「デイトライト」がその悩みをどう解決してくれるか、具体的に伝わっているか?
- 読んだ後に「これ、欲しい!」という気持ちになるか?
読者の視点に立つことで、より共感を生む表現や、行動を促すための調整点が見つかるかもしれません。
読者にとって欲しい行動は明確か
読者にどんな行動をしてほしいか、その指示は明確に伝わっていますか?
今回の場合は「商品ページへのリンク」がそれにあたります。リンクが分かりやすい場所に配置されているか、クリックしたくなるようなフレーズになっているかも確認しましょう。
事実確認と情報の正確性をチェック
生成AIはハルシネーションを起こすことがあります。メルマガに書かれている情報がすべて正しいか、必ず確認しましょう。
誤字脱字、表現のチェック
最後に、基本的なことですが、誤字脱字がないか、不適切な表現がないかを最終チェックします。細かいミスでも、読者に不信感を与えてしまう可能性があります。
最終調整を行なった文章をもう一度生成AIにみてもらい、文章校正をしてもらうのもおすすめです!



これらの最終調整を行うことで、あなたのメルマガはより洗練され、効果的なものになります!
まとめ
今回は、生成AIをメルマガ作成という具体的なビジネスシーンで活用する方法を学びました。
振り返ってみると、
- アイデア出し:ネタ探しやコンテンツの方向性を決める際に、AIが多様な選択肢を提案してくれました。
- 件名作成:読者の目を引く魅力的な件名を、指定した条件に合わせて多数生み出してくれました。
- 構成案作成:読者の感情の動きを考慮した、論理的なメルマガの流れを設計してくれました。
- 文章作成:構成案に基づき、専門用語を使わない分かりやすい文章を生成してくれました。
このように、生成AIは単なる文章生成ツールではなく、業務効率化やクリエイティブ制作の強力なパートナーになることがお分かりいただけたかと思います。
今回学んだプロンプトのテクニックやAIとの協力の仕方は、メルマガ作成だけでなく、企画書作成、プレゼン資料の構成、ブログ記事執筆など、様々なビジネスシーンに応用可能です。



ぜひ、これからも生成AIを積極的に活用し、あなたのビジネスを加速させてくださいね!